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なんでこんな話↑を持ち出した
のか。
そもそもその作品がなぜ自分が好きになったか、を見誤ると
何でもアリになってしまうだけではないか、ということを危惧して
います。
自分がなぜその作品、「ゴジラ」なら「ゴジラ」を好きになった
か?
リアルタイムは北村監督と同じはずで、チャンピオンまつり後半や
東映まんがまつりの世代なのですが、「ゴジラ」という作品を「ゴ
ジラ」
として意識したのはドラえもんの映画一作目「のび太の恐竜」の併
映で
「モスラ対ゴジラ」(短縮版,1980年)を観なおした時に惹か
れたことが
一因だったと思ってます。
当時は「ヤマト」や「999」が好きな小学生でしたが、アニメと
は違う
「何か」を「ゴジラ」が持っている!と意識したことが始まりだっ
た
と思います。その4年後、1984年にゴジラは復活。
5年の休眠の後の「ビオランテ」のときは大学生で、こっそり
観にいった記憶があります。
当時はとにかく、ハリウッドに負けない和製SFX映画を観たいと
いう
思いだけだった気もします。
ところが、その後観たゴジラ作品で「モスゴジ」ほど心にひっかか
るような
作品には出会うことは結局、なかったんです。
映像的には派手になってるのに、物足りなさは引きずったまま。
ハリウッド版ゴジラ「GODZILLA」製作が本決まりになり、
その思いを、結局はハリウッドに託すのか・・・と思ったものの
答えは「こんなの『ゴジラ』じゃない!」というのは皆さんと同
じ。
レンタルビデオの普及もあり、作品として魅力を感じたのは
昭和作品を見直す機会が増えたことのほうが大きかった。
ノスタルジックな思いからなのか?まったくないとは言えないで
しょうが
それだけでない、何か、があったのは確かだと思います。
最近ではSFXではなくVFXと言われるこの分野ですが、
お金さえかければ、何でも描けるような時代になりました。
そんな時代だからこそ、その瞬間は「すげー」と思われるような映
像に
ばかり目をとらわれるのではなく、その「作品自体」を「すげー」
と
思いたいと思うのです。
「ゴジラ」や魅力的な怪獣たちを使った「すげー」映像があったと
しても
作品を「すげー」と感じる、心に残る作品はまた違うと思うので
す。
「ゴジラFINAL
WARS」は残念ながら映像的に斬新で「なかなかいいかな」と
思うシーンはありましたが、
「心」に響く作品ではなかったと思います。
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